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30周年記念実行委員長 岡田 清市

 高松西ロータリークラブが創立されてから30周年を迎えた,喜ばしい限りである。この間日本は目まぐるしい変化を遂げてきた。
 奇跡的な経済成長,そして最大の転換点となった,「モデルなき時代」の先頭ランナーとして,幾度の石油ショックをも克服しながら,ひたすら経済成長の道をひた走ってきた。
 やがて,金あまりによる地価高騰は,異常な社会現象を生むこととなり,遂にバブルは崩壊,今その後始末に苦しんでいる。
 世の中は不況の大合唱で,借金漬けになりながらなおかつ「景気対策の為なら何でもあり」という,これまた異常としか云えない道を歩もうとしている。
 そんな中で迎える30周年記念事業,ささやかな行事ではあるが,無神経ではいられない,というのが会員大方の心情でもあろう。
 さりとても,いたずらに頭を垂れて元気を失うこともあるまい。
 あれこれ議論を経ながら「簡素な中で,心豊かな記念事業を目指す」と云う事で取組む事と相成った。

式典 祝賀会

 形式的なものは削ぎ落として簡素に,しかし心に残るようなものにしたい,そんな思いで企画に取り組んだ。
 折しも琴平ロータリークラブがホストを勤めた,香川分区IMテーマー「子供たちの地域環境を今考える」では「物から心の時代への回帰」を求める意見が相次いだ。それやこれやを慮りながらのプログラムとなった。

式典と美術展鑑賞

 明治31年岡倉天心によって創設された「日本美術院」が創立百周年を迎えるのを機に,特別展が企画され地方巡回展が,高松市美術館で開催される。30周年記念事業として同展を協賛する事となり,そのオープンに合わせて,記念式典会場を高松市美術館講堂で開催することとした。
 来賓として佐々木善堯ガバナー,真鍋武紀香川県知事,増田昌三高松市長,日本美術院代表田渕芸大教授をはじめバストガバナー,香川分区会長幹事,そして高松グリーンRCからは,全員登録というご配慮を頂き,当クラブ会員とご夫人参加のもと,盛大に挙行された。
 式典は東條康隆SAAの司会進行で厳粛に進められ磯崎会長,真鍋香川県知事,増田市長からは別紙のような挨拶が述べられた。
 会員一同,ロータリーの原点に立ち戻って奉仕の決意を新たにした。
 次いで玉津島記念事業実行委員長から30周年記念事業について発表がなされた。
1 日本美術院創立百周年記念特別展協賛
2 RI財団に村し特別寄付金贈呈
3 米山奨学会に対し特別寄付金の贈呈
 磯崎会長からは佐々木ガバナー,阿賀パストガバナーに対して,全員拍手の中で目録が贈呈された。
 つづいて創立以来30年,クラブ発展の為,ひたすらご尽力されたチャーターメンバー,赤井,逸見,久米,大林,長尾,田村,6名の会員に感謝状が贈呈された。一口に30年と言われるが組織として30年の重みはともかくとして個人としての30年は,その重みは計りしれないものがある。
 いまなお矍鑠としてクラブの先頭に立って活躍されているチャーターメンバーの方々に深甚なる感謝の意を表したい。
 感謝状贈呈にあたっては,米山奨学生,蔡蕾さんが,カウンセラー別枝会員の肝いりで艶やかな振袖姿でプレゼンテーターを努め,錦上花を添えて頂いた。長身の彼女の着物姿の美しさは,しばし見蕩れるほどのもので,厳粛な雰囲気の中で一服の清涼剤となった。
 続いて長年事務局員として,西クラブロータリー活動をサポートしてくれた渡邊さんに感謝状が贈呈された。
 最後に日本美術院評議員,東京芸術大学教授田渕俊夫先生のスライドをまじえながらの「日本画鑑賞の仕方」についての講演を拝聴した。
 先生は,日本画壇の俊英として注目を浴び,最も期待されている一人である。その柔らかい語り口と日本画にかける厚い思いは,深い感銘を与え,引き続いて鑑賞した展覧会の手引きとしても,大変興味深いものであった。

美術鑑賞

 院展の名で知られる日本美術院の歩みを紹介した「近代美術の精華一日本美術院創立百周年記念展」と銘うつこの展覧会は,横山大観,小林古径,菱田春草から平山郁夫まで近現代日本画を代表する大家の傑作がみやびやかに彩っていた。
 おそらくこのような展覧会は当分見る機会はあるまい。
 出展作は美術史に名を残す61人の代表作78点。横山大観,菱田春草,下村観山ら草創期のメンバーをはじめ大正末から昭和にかけて華々しい時代を築いた安田靫彦,前田青邨そして現在活躍中の平山郁夫,小倉遊亀らそうそうたる顔ぶれの作品が並ぶ。
 画集で幾度か観た絵が眼の前にある感動はまた格別のものである。ポスターにも使われた小林古径の「髪」は,日本画の新しい方向性を示した記念碑的作品と言われるだけあって,侵し難い気品に圧倒される思いがした。
 また中村貞以の絵も感動をよんだ。幼くして手に大火傷を負い指の自由を失い,両手で筆を挟んで持つ合掌描きで絵を描かれたそうである。
 ただでさえ厳しい画家への道は,計り知れない習練の積み重ねで掴んだという。その強靭な意志と努力に頭の下がる思いがする。
 貞以の代表作とも言える出展作「ほおずき」は入場券にも刷り込まれていたが,単衣に兵児帯姿の少女を描いている。12歳の長女をモデルにしたと言われるこの作品の,どこかほっとする清らかな姿,あれこれ思い合わせ感動なしには観られなかった。
 ともあれ吾がクラブで,こうした展覧会の協賛ができたことは,何にもまして喜ばしく意義深いものに思えた。
 記念品として配布した画集をひもどきながら,何時までも名画を楽しんで頂ければこれに過ぎる喜びはない。

祝賀会

 祝賀会は,会場をリーガホテルに移しての祝宴となった。
 植村修幹会員の取計らいでオープニングはロータリーらしく格調高く,宴席は和やかにメリハリをつけよう,ということで,まずはウェルカムドリンクは,ご夫人方にも楽しんで頂く為,カクテル5種を用意した。

  ブルームーン

(紫)

  アドニス

(黄)

  マティーニ

(白)

  キール

(赤)

  サクラ

(ピンク)

 植松会員の司会進行で祝賀会となる。さすがはプロの名司会者,ざわめいた会場は忽ち静まる中,高松短大教授声楽家,藤原フサエさんの独唱で幕を開ける。伴奏はピアノ,植松亜美嬢,バヨリン,日俣綾子嬢,(いずれも桐朋学園大学)

曲 目

 

  さくら横ちょう

中田喜直

  花すみれ

大中恩

  IL Campiello

 

  愛の夢

Liszt

  アンコール曲

我らの生業

 藤原さんの伸びのある艶やかな声,親しみ易い曲目とあいまってしばし聴衆を魅了した。
 またアンコール曲に,ロータリーソングが出ようとは夢にも思わなかっただけに万雷の喝采を浴びた。
 続いて乾杯に移る。乾杯は,お祝いと共に春爛漫を満喫して頂くため用意したのは,サクラ色のスパークリングワイン・ロゼ。一同高々とグラスをあげ30周年を祝した。

宴席のメニュー,次の通り

  オマール海老の冷製マセドワーヌサラダ添え

  スモークサーモンのリエツト包みイクラ添え

  帆立貝とグリーンアスパラガスのサラダ

  フレッシュトマトドレッシング

  さざえの香草バター焼きエスカルゴ風

  鯛の黄金焼き ベルモットソース

  牛フイレ肉のロースト 和風ソース

屋台

  にぎり寿司

  うどん

デザート

  ヨーグルトシャーベット

  フルーツ (メロン 苺)

 まずは女性にご満足頂き,会員の年齢をも考慮しながら,ホテル側と再三の打合わせを経て作成したメニュー,果たしてご満足頂けたかどうか,答えは参会者の満足した顔に出ていた気もするが・・・。また折角のお楽しみの時間,目一杯懇談をして頂きたいと野暮な挨拶はいっさい省略することとした。
 宴半ば,創立30周年を記念して開催された,市内7クラブ対抗ゴルフ大会の優勝者に対するトロフィーの授与が行われた。団体優勝高松RC,個人の部高松南中村秀明君である。
 かくして祝賀会は,平田ソングリーダーの指揮のもと「手に手つないで」の大合唱のうち華やかに幕を閉じた。
 長期間にわたる会員諸子の,献身的なご尽力に,心から感謝の意を表したい。再三に亘る炉辺会合,式典会場の設営,いざというときの高松西ロータリークラブの行動力,力強さを,再確認した30周年記念でもあった。重ねて厚くお礼を申し上げたい。